フローニンゲン州

Zeehondencentrum Pieterburen(アザラシ保護センター)

Zeehondencentrum Pieterburen(アザラシ保護センター)

webサイト:https://www.zeehondencentrum.nl/

住所:Hoofdstraat 94-A, 9968 AG Pieterburen

休館日:不定期
公式サイト上では、決まった休館日は明記されていません。訪問前には、チケット購入ページのカレンダーで確認をおすすめします。

ミュージアムカード:利用不可

入場料:
2歳まで 無料
3~12歳、または学生 7.5ユーロ
13歳以上 9.5ユーロ

訪問日:2018年8月

見どころ

1.保護されたアザラシの療養、飼育の様子を間近で見学できる

2.オランダ近海のアザラシについて、詳しく学べる

3.ワッデン海の干潟をテーマにした、屋外施設で遊べる

オランダの近海には、多くのアザラシが生息しています。しかし春の子育て時期には、親とはぐれてしまう子アザラシがいたり、漁網や海洋ゴミの影響でケガをしてしまうアザラシがいます。そういったアザラシを保護して、再び海に戻れるまで育てる施設がオランダ国内には数カ所あり、その元祖ともいえる施設がこちらです。1971年に、フローニンゲンの一人の主婦が、裏庭においたバスタブでアザラシを保護して育てたのが始まり。現在はヨーロッパ最大のアザラシ病院として立派な施設となっています。(この物語は日本で「まいごのアザラシをたすけて!」という児童書にもなっています。古い本ですがSciNethにも蔵書があり、プログラミング教室の生徒さん向けに貸出もしています。)

ここでは、保護したアザラシの怪我や体調によって管理する部屋が分かれていて、海へ帰すまで段階を追って回復していく様子がわかります。フェイズ1の水槽では、ぐったりとあまり動かない様子ですが、フェイズ2では餌を早く食べたくて元気に動き回っています。ちょうど給餌の時間で、スタッフを追いかける幼いアザラシたちがとってもかわいかったです。(ぜひ動画でご覧ください!)

こちらは厳重に管理されている飼育エリア。
力なく、ぐったりとしている様子でした。薬を投与されているアザラシも。
だいぶ元気になったけど、まだ屋内で療養のエリア。餌をもらっています。

外のエリアにいるのは、体調が回復したフェイズ3のアザラシたち。準備が整いしだい、海へ帰されていきます。でも元気に泳ぎ回っていても、漁網に絡まったり他の生物に噛まれたりした、痛々しい傷跡が残るアザラシも多くいました。一部のプールは屋内施設とつながっていて、アザラシが水中を泳ぎ回る様子を半地下のようになったスペースからのんびり観察することもできました。

海へのリリースを待つ段階の、屋外飼育エリア。
屋外エリアもいくつかのプールに分かれています。
屋外エリアから、建物を見たところ。

博物館エリアも充実しています。オランダ近海に住むアザラシの生態や、保護されるまでの様子などが、豊富な写真や模型などでとてもわかりやすく展示されています。

漁網にからまったアザラシの模型。下の引き出しをあけると、これまで保護されたアザラシたちのストーリーが説明されています。
アザラシの生態について。人間と息ごらえ競争の展示。
オランダ国内のアザラシ保護ネットワークについて。

外のエリアは持ち込み飲食OKのピクニックエリアの他、ワッデン海の干潟をモデルにしたビオトープ&遊び場があります。濡れてもいい格好で遊ぶことをお勧めします!

遊び場エリアの解説版
ワッデン海の干潟に住む生物たちの解説版
遊び場エリアですが、濡れる可能性ありです!

この施設では、保護したアザラシの里親となって継続的な支援をすることもできます。また元気になったアザラシを海に帰すリリースツアーや、アザラシの生息地を見学するワッデン海ツアーなども実施されています。(リリースツアー参加の様子は、別記事で紹介します!)

現在保護されているアザラシたちの名前といる部屋のマップ。回復状況によって部屋が変わるので、里親の人たちがすぐに見つけられるようになっています。
バックヤードツアーの様子。手前は餌のために解凍している魚。
アザラシ病院の車。この車を見かけたら、連絡を受けて、保護に向かっているところかもしれません。