北ホラント州

Micropia(ミクロピア/微生物博物館)

Micropia(ミクロピア/微生物博物館)

webサイト:https://www.micropia.nl/en/

住所:Artisplein Plantage Kerklaan 38-40, 1018 CZ, Amsterdam

ミュージアムカード:利用可

入場料:
3~9歳 14ユーロ
9歳以上 16ユーロ
学生料金 8ユーロ
※その他、アムステルダムシティカード、CJPカードなどでの割引あり。

訪問日:2019年10月

見どころ

1.顕微鏡をのぞくだけじゃない、本物がたくさん!

2.微生物を集めよう、スタンプラリー!

3.世界中の発酵食品と、リアルに腐っていく食品たち(匂い付き!)

 世界的にも珍しい「微生物」のミュージアム。アムステルダム市内の動物園「Artis」の施設内にあります。あまり大きな建物ではないけど、中身はとても充実!たくさんの本物を見ることができます。

 Artisの門を入ると左手にチケットブースがありますが、Micropiaはその向かい側。入って右手にある建物に行ってみましょう。建物に入ると、巨大なクマムシがお出迎えしてくれます。チケットカウンターでは、チケットと一緒にスタンプカードをもらいます。

 チケットゲートを通ると、世界で初めての顕微鏡「レーウェンフックの顕微鏡」レプリカが展示されています。これを発明したのは、オランダ人のレーウェンフック。微生物研究の始まりには、オランダ人が深くかかわっていたんですね。(本物はライデンのブールハーフェミュージアムに展示されています。)

 さて、さっそくエレベーターで2階にあがりましょう。エレベーターの天井がスクリーンになっているので、見上げてみてください。まずはエレベーターに乗っている自分たちが映し出されます。そこから徐々に拡大していき、皮膚にもいる微生物たち、そしてさらに小さい世界の生き物たちと、展示へのイントロダクションはもちろん、わくわく感を高めてくれます。

 2階では、実際に多くの微生物を顕微鏡で見ることができます。顕微鏡だけでなく、肉眼で見れる粘菌やきのこ、光る微生物を体内に共生させている魚なども。面白かったのがハキリアリ。餌となるキノコの一種を自分たちで栽培するとても珍しいアリです。キノコを育てるためにはっぱを運ぶ様子を間近で見れます。奥にはガラス越しに本物の実験室があり、微生物の管理を行うスタッフが働いています。

 各展示の近くには、スタンプを押す装置があるので、見た微生物はスタンプカードに押していきましょう。小さくてどれも違う形の微生物たちがたくさんコレクションされていきます。でもこれ、ただ集めるだけでなく、展示の一番最後に仕掛けがあるんですよ。

 次は1階に降りましょう。こちらは人間の生活の中で関わる微生物たちがテーマ。発酵食品や医療への応用、微生物を利用した新素材の開発などが紹介されています。ここにはキムチやチーズなどの世界中の発酵食品が実際に展示され、展示から直結したチューブを通してにおいを嗅ぐこともできます。オランダに工場があるキッコーマンのお醤油やヤクルトも展示されていましたよ。(ヤクルトは当施設の公式スポンサーでもあります)

 さらに本物の食べものを放置して微生物が繁殖している様子の展示も!いわゆる「かびたパン」とかが、いつから置かれているかという日付と一緒に展示されているんです。ハンバーガーやパイナップルなど、種類もたくさん。これはなかなかすごい・・・。こちらもなんと、一部はにおいが嗅げるようになっています。

 その他、医療へ応用される微生物、人間に脅威を及ぼす病原性の微生物やウイルスについて。また微生物を応用した新しい工業技術などについても紹介されています。

 最後に、1階中央の大きなスクリーンへ行きましょう。スタンプラリー用紙をスキャンする機械があるのでセットすると、集めたスタンプの微生物たちが大きさ別にずらっとスクリーンに表示されます。そして大きな物から順番に紹介していく映像に。この映像がまた、微生物たちの不思議な形や美しさをとてもよく感じさせてくれる素敵な映像でした。これまで見てきた微生物たちをゆっくり振り返りましょう。

 あまり大きな施設ではありませんが、多くの実物、きれいで見やすく楽しめる工夫が盛りだくさんで、あっというまに時間が過ぎていました。生物や発酵に興味がある方はもちろん、そうでない方にも、微生物の多様さや働きの不思議さに引き込まれるミュージアムです。